夏の小笠原です。
今回は前回紹介したスピーカー修理工房のオーディオラボ・オガワさんから、
修理に出していたGENELECのスコーカーユニットが戻って来ましたので、
その取付けの様子を紹介致します。
GENELECとはフィンランドのプロオーディオメーカーで、
スタジオユースな商品を数多く展開しているメーカーです。
GENELEC 1035B
スコーカーを外されてこんなみっともない見てくれになっていますが、
このスコーカーとツイーターがついている部分だけ、
四角いパーツになってますよね。
これはアルミのダイキャストでできていて、外すとめちゃくちゃ重いです。
この部分が正方形になっていて、
クルッと回転させて取り付けが可能なんです。
スピーカーの縦置きと横置きに対応するためなんですが、
ユーザーレベルでやるには、中々骨が折れる作業です。
余談ですが、
オーディオ業界では言わずと知れた銘器、
JBLの4343も上半分のバッフルが正方形になっていて、
回転させて、縦置き横置きに対応しているんですよ。
しかーしっ!!!
こちらはGENELEC程簡単には外れませんので、
なかなかやっている人は見かけないですね。
前回のブログでも紹介しました、
オーディオラボオガワの佐藤さんから、
修理が完了したユニットが送られてきました。
梱包も丁寧ですね~。
こちらがそのユニットです。
実はこのGENELEC君たちは、
飲食店への納品が決まっておりまして、
純正はウレタンエッジなんですが、
今回は佐藤さんにゴムに変えてもらいました。
ウレタンエッジというのは、
10年もせずに必ず劣化して、張替えが必要になります。
お店なんかに設置する場合は、
なかなか張替えなんて難しいじゃないですか~。
だから私の独断で今回はゴムに変更させて頂きました。
ここで気になるのがやはり音質ですよね。
ウレタンとゴムの決定的な違いは、
ウレタンは使えば使うほど柔らかくなり、
ゴムは最初は使って行くと柔らかくなりますが、
その後大抵の場合、段々硬くなってしまうという点です。
※お使いの環境にもよります。
数年使ったウレタンエッジの音が自分は好きですが、
その後、劣化して張り替えなければならないという点は、相当面倒です。
ゴムはゴムでウレタンにくらべ、アタック感が出ますので、
すっきりシャープな音質表現には向いているように思いますね。
もしこれからスピーカーを買おうという方は、
そんな部分にも注目して見て下さい。
いよいよ取り付けですね。
こうやってパカって開きます。
一番上の写真を見ると分かる通り、
丸い部分にピッタリエッジの縁が収まります。
間違った所につけると、
せっかく交換したエッジが潰れてしまいますので、要注意です。
フロント面から星野先輩から指示を飛ばされながらの作業です。
星野先輩→
右だよ!右!右だっつってんだろ!
上上!あっそこそこっ!あっ!ちげーよ!
みたいな感じです。怖いですね~。
※カメラの設定を間違えて、
日付が入ってしまいましたが気にしないで下さい。
取り付け終わるとこんな感じです。
一番高域を担当しているドライバーは、TAD製です。
前回のTAD水に続きTADさんは幅広いですね~。
GENELECの中に見つけたメイドインジャパンです。
ユニットを取り付けたからと言って、
まだダイキャスト部分を閉じては行けません。
中にスピーカー端子があります。
専用マルチアンプで駆動するため、
こんな端子のスピーカーケーブルが付いています。
これをガシコンしたら、
いよいよ音出し確認ですね~。
さてとアンプアンプっと・・・
このでっかいのが専用マルチアンプです。
70Kgあります。本格的な空冷ファンが4機と、
ディバイディングンボードが搭載されて、
アンプ基板は3枚入ってます。
恐らくアンプ基板一枚がアンプ2台構成になっていて
ブリッジしたりして、出力を調整するようですね。
そしてこいつが3500W食います・・・容量3.5K必要です。
はい?
一般的なマンションの全ての電気を賄うくらいの電力が必要ですね。
しかもスピーカーたった一発で。
やっと音出しにたどり着きました。
1035Aはアンプ1台で1本駆動。
1034Aはアンプ1台2本駆動します。
音の濃厚さは他の追随を許しません。
こんなに全部の音が濃厚なスピーカーは、
初めて聴きました。
※個人的な感想です。
こんなスピーカーを置いておける部屋があればな~
欲しいな~。
以上。長文読んで頂いてありがとうございました。